どんなに良いウェブサービスやアプリを思いついたり企画しても、「名前をつける」のはそれと同じくらい、もしくはそれ以上に難しいものです。

その企画内容を一言で表す言葉を探さなければなりませんから、それはそれは難しい旅になるでしょう。

かくいう僕も、毎回ネーミングにはチームの皆を巻き込んでかなりの時間を費やしています。

今回はそんなサービスやアプリの「名前の決め方」と、「名前を決めるときのコツ」をご紹介します。

「ネーミングセンスが絶望的」という自覚がある人も、この方法を使うだけでいい名前が生まれるかもしれませんよ(^-^)/

アプリ名のブレスト方法

あくまでこういうやり方もありますよ〜という参考程度にしてほしいのですが、個人的にネーミングするときは以下の3つの方法を必ずおこなっています。

1.キーワードをいじってみる

まず、そのサービス・アプリのキーワードを書き出して英語にしてみます。

コード系のサービスだったらcode、画像系だったらimageやphoto、ナビ系だったらnavi、など……。

1つのサービスに対して10個程度ひねり出すのが望ましいでしょう。

(↓とあるメッセージアプリの例)
キーワードを10個書き出してみる

そうして出てきた名前を、ちょっとだけいじってみるのです。

このときの注意ですが、特に意味は考えなくても構いません!

「この名前の由来は〜」と言えるようにするために、考えすぎてしまう人が多いのですが、

ぶっちゃけ由来なんて、

いくらでもあとづけできるんやで?

(この記事で友達が減らないことを祈るばかり)

なので最初は何も考えず、「とりあえず名前っぽい」ものにすればOK。

(↓とあるメッセージアプリの例)
それっぽい名前にする

大抵、語尾に「t」とか「x」とか「y」とかをつければそれっぽくなります(笑)

この方法の例は、たとえば「住む」をキーワードにした「SUUMO」、「お金」をキーワードにした「monex」、「交流」をキーワードにした「mixi」などが挙げられますね。

「mixi」は「mix」に人を見立てた「i」をつけた、と言われていますが、この例をみてると、あとづけなんていくらでもできるんだな〜と思いませんか?(失礼)

2.比喩してみる

次に、そのアプリの特徴や、アプリ内でのアクションを何かにたとえてみる方法です。

たとえばそれが「検索」するサービスだったら、

「調べる」「探しに行く」という点から派生して考えてみて、
「探検」「捜査」「図書館」などにたとえられると思います。

あるアクションに対する類義語を書き出すというのが大事なポイントですね〜

(↓とあるメッセージアプリの例)
比喩してみる

twitterもよく考えてみればただの文字や画像の投稿なのに、「つぶやく(tweet)」という言葉を与えられることによって、ユーザーのサービスに対する特別感が強まります。

ユーザーの「一言を投稿する」アクションを小鳥のさえずりに見立てた素晴らしい比喩!

他の例でいえば、お気に入りに保存するアクションを「ピンする」と比喩したPinterestや、あとで読むという行為を「ポケットにいれる」ことにたとえたPocketなどもありますね。

3.コア・コンピタンスを書き出してみる

コア・コンピタンスというのは本来的に経営用語で「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」ですが、アプリ企画においては「他のアプリよりどこが優れているか」という使われ方もよくします。

つまり、似ている他のアプリとどこが違うのかを、明確に一言で言うこと。

アプリの特徴、と言い換えてもいいかもしれませんね。

他と違う特徴なので、ユーザーの皆さまに一番接する「名前」にはもってこいということです。

(↓とあるメッセージアプリの例)
コアコンピタンスはこれ

そうして書きだして整理したあと、そのアプリの「特徴」「コンセプト」の色々な言い方を組み合わせるといいかもしれません。

たとえばニュースアプリの「Gunosy」は、ギリシャ語で「知識」を意味する「Gnosis(グノーシス)」「u(you)」をくっつけた造語。

そのアプリとしてのコンセプトでもある「あなたに知恵を届ける」という意味を込めて命名されたそうです。

「NewsPicks」なんかも、一言でそのアプリの特徴を表していますね。

この方法は組み合わせる言葉を何に絞るかが肝となります。

決定するときのコツ

さて、上記の方法で候補がいくつか出たら、その中から1つに絞らなければなりません。

どれにするか迷ったら、下記の3つの点をもって考えてみるといいでしょう。

1.10回連続で言っても詰まらないくらい言いやすいか

そのアプリが世に広まるためには口コミは必須です。そのためには名前が言いやすくないといけません。

ためしに候補の中で10回連続で言ってみて明らかに言いにくいものがあれば、サービスの顔となる名前にはあまりふさわしくないかもしれませんね。

2.ご飯食べたあとその名前をパッと思い出せるか

「あのアプリ……あ〜名前なんだっけ」と思われてはいけません。思われたとしても2,3回目で完全に覚えてもらうためには、覚えやすい名前がいいのです。

そのためには、自分自身が一度ご飯を食べにいって、戻ってきたときにパッとそのアプリの名前が出てくるかどうか確認してみてください。

つくった自分さえ思い出せないようならば、もっと直感的でサービスの内容に近い名前の方がいいかもしれません。

3.リリースする背景やそもそもの目的は何か

アプリの名前は、それをリリースする背景や目的にも大きく左右されます。

たとえば会社で出すときと、個人で出すときでは、後者の方が「名前の分かりやすさ」に重きをおくことが多いでしょう。

しかしアプリコンテストなどのイベントではどちらかというと「かっこよさ」が優先されるかもしれません。

「かっこよさ」と「わかりやすさ」。

そのふたつのバランスをどうとるか、個人でもチームでも名前を決めるときはよく考えてみてください(^^)

ネーミングについてのオススメ図書

これからサービスやアプリに名前をつけるぞという方は、ぜひ以下の2つの本のどちらかを読んでからネーミングすることをオススメします。

そのサービスを「ブランド」として生き残らせるためのノウハウを簡潔に学べますよー!

Hajime Hirono

Written by

広野 萌(ひろの はじめ)

@hajipion

株式会社FOLIO CDO。
1992年2月京都生まれ、早稲田大学文化構想学部卒、ヤフー出身。
UI/UXデザインとコンセプトメイキングが得意です。
代表作に「inShade」「INTEMPO」など。

» 経歴・受賞歴・ポートフォリオ

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