TBS TV HACK DAY
TBSの主催するTBS TV HACK DAYに、先日のOpen Hack Day 2の優勝メンバーを率いて参加して参りました。
開発期間は2日間、お題は「未来のテレビの楽しみ方を追求するアプリケーションやWebサービス」ということで、テレビっ子の僕としては燃えざるをえないイベントでした!
参加者のテレビに対する熱い想いもじんじん伝わり、緊張感に包まれる会場の中、アイデアソンは2位通過、ハッカソン本選では我々Origiaが優秀完成度賞・Gracenote賞・PUX賞のトリプル受賞ヽ(´▽`)ノ
……しかし優勝ならず!
優勝賞金は100万円だっただけに、とても悔しみましたが、一方で悔いのないくらい満足のいくアプリケーションをつくれたので、いい思い出となりました(;ω;)
Conductor
僕たちが今回つくったのは、「Conductor」というTVアプリケーションです。
TVアプリケーションとはいっても実際に組み込むことは無理だったので、TVに取り付けられる想定でつくられたPCのネイティブアプリケーションをつくりました。
概要はこちら →http://conductor.hajipion.com
……英語でかっこつけてんじゃねえよ!(笑)
(私です。)
簡単にいうと、リープモーションで指を赤外線感知し、そのジェスチャーによってTV上の動画を自由自在にコントロールできるアプリですね。
キャストの顔を囲んだらその人の情報が出てきたり、モノを囲んだら商品が実際に買えたり、ズームができたり、一時停止ができたり……。
他にも、「Music」の「M」とジェスチャーすれば、今TV上で流れてる音楽の情報が表示されたり、色々なことができます(*°▽°)
リープモーションのジェスチャーを計算し定義するのはとても大変そうでしたが(ダニエルが)、出来上がったConductorは非常に精度が高く、いいものをつくれたとチーム一同自負しています!
使用したAPI
今回は協賛していただいた多くの企業の中から、2社のAPIをお借りして作品を完成させました。
Gracenote
番組の情報を表示させるというConductorの機能にこれを使わない手はない!ということで、使わせていただきました。
キャスト情報だけでなく、番組やCMで現在流れている曲のアルバム情報までも持っている、史上最強のメタデータプロバイダーです(笑)
Gracenoteさんにはハッカソン中にAPIについて何度も質問しにいったりして、その度に親切に対応させていただき、まことに感謝しております。
ありがたいことにGracenote賞をいただきました(●´▽`●)
PUX
ジェスチャーでキャストの顔を囲んだ際、囲んだ部分の顔をPUXのAPIを使って顔認識し、Gracenoteのメタデータに格納されているキャストの顔と照合、そして一致したらそのデータをフロントエンドに返す、という仕組みでつくりました。
商品購入の機能も同様です。
このAPIがなければ完成はできませんでした……
PUXのAPIは前回も使わせていただき、その際に特別賞を受賞したので、存在に感謝です。
こちらもPUX賞をいただきました!
Amazon, 楽天, Yahoo!ショッピング
以上の3つのAPIも実は使いました。ジェスチャーで囲んだ商品の画像やCMのメタデータを一度取得し、それをAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングの3つのオンラインショッピングの中から、最安値のものをURLや値段と共に、自動的にマイページのショッピングリストに追加してくれます。
実はジェスチャーでの検索履歴もマイページで確認できるので、見えないところまでこだわった大作です(笑)
(どうして優勝できなかったんだろう……)
セカンドスクリーンについて
ここからは蛇足ですが、今回のハッカソンに出てみて思ったこと。
僕達がこのアプリケーションをつくった動機とも重なりますが、テレビにおけるデジタルコンバージェンスの時代はひとつ先のフェーズに移行しようとしていて、スマートフォンやタブレットなどのセカンドスクリーン間におけるソフトウェアでテレビを楽しむ時代はもはや収束しつつあると僕は思います。むしろテレビというハードウェアそのものに注目するべきで、僕らが考えたConductorというテレビ内蔵型アプリケーションも、その方法のひとつなんです。
おそらくIT業界も今後ウェアラブルデバイスなどの新たなハードウェアの台頭により、もっともっと面白くなると思いますが、個人的にはテレビもその徴候を汲み取るべきだと思っていて、それによってテレビの楽しみ方は何倍にも膨れ上がるんじゃないかな、と感じてます。
このTBS TV HACK DAYのお題は「未来のテレビの楽しみ方」ですが、そういう意味ではConductorみたいなものが家庭で使われるのはそう遠くない未来だと思っていて、そしてそう遠くない未来にさせるのが僕ら開発者の責務なのかな、と思いました(^^)
IT業界だけでなく、テレビっ子としてはテレビ業界も同時に盛り上げていきたいですね!